TOEIC930点の現役英語教師が考える、英語教師にTOEICの点数は必要か。
京都府で、中学校教員にTOEICを受けさせたらとんでもない結果だったよ、という記事がありました。
なかなかこの記事はコントラバーシャルなんですね。
(英語教師ぶって横文字使ってますね)
私は、英語教師ですが、英語が苦手です。
…と、思っていますが、TOEICに関しては930点を持っています。転職活動の際に、「英語力は問題ないね」と言って頂けるレベルです。
TOEICの問題集を解いたりは、したことがないので、特にゴリゴリ対策をしたわけではありません。(TOEIC対策とか、資格対策ほど馬鹿馬鹿しいものってないと思ってる)
なので最初に言っておきますが、
負け惜しみではありません(予防線)
英語教師にTOEICの点数は必要ないというのが私の考えです。
ただ、これは無条件ではなく、
(今の制度のもとで教鞭を執る)英語教師にTOEICの点数は必要ないということです。
結局、まだまだ中学英語は文法重視です。
長文問題も、精読中心。内容が掴めればいいというものではない。
試験が変わらないから、授業も変わらない。
「受験英語は使えない」とはよく言うものですが、間違いない。その通り。中学・高校で6年間以上英語を学んでいても、喋れない人がほとんど。
私の英語教員としての目標は「点数を取らせること」というよりは「自分の意見を英語で伝えられるようにすること」なので、授業も当然オールイングリッシュで行う。
オールイングリッシュで行いながらも、受験英語は身につけさせなければならない。
でもやっぱり、全てが英語で行われる授業で、文法構造を身につけさせるのは難しい。
結局、文科省の求めるものが矛盾していることで英語教員が板挟みになっているような気がする。
何が言いたいかと言うと、現行の「受験英語」に対応するためなら、TOEICの点数なんかなくても、英語が全く喋れなくても、リスニング力がなくても、文法の知識があれば英語は教えられる。
ただ、本当に必要な英語力をつけさせる授業を行うためには、ある程度教師自身の英語力は必要だと思うし、TOEICに限らずどんなテストでもある程度の結果は残せないとまずいよなあ、とは思う。
うん、やっぱり教える立場だからねえ。
だから、結局最終的な立場としては、「TOEICって特殊だとか言われるけど、土台の英語力があれば点数取れるんだし英語教師はこれくらいは取れないと…」と思う一方で、「別にこれくらいの内容を教えるならTOEIC280点だろうが教えられるかもね」というところ。
英語は技能教科なんだけどなあ…(ボソッ)
音楽と同じ扱いにしてくれたらもっと英語好きな生徒が増えるんだけどなあ…(ボソボソッ)