ネイビスバンジー挑戦前の心境
つまさきは今、ニュージーランドにいます。
屈指の人気を誇るリゾートで、どのニュージーランダーと話しても「クイーンズタウンはマジラブリーよ!」と言います。
(この数日間で「ラブリー」という単語を何度聞いただろう。日本人が「可愛い」連呼するようなものだろう。)
ニュージーランドは、汚い国好きの私にとってはさほど興味のある国ではなかったんだけど、ひょんなことから来ることに。
そして今、南半球で最も高いところからのバンジージャンプ待ちです。
(話の飛躍がすごい)
バンジージャンプは、ずっと「死ぬまでにやりたいこと」リストに入っていて、でもなかなか踏み出せなくて、テーマパークにあるレベルのものすら未経験。
ニュージーランドについて調べていると、「バンジージャンプ発祥の地」の文字。
これはたぶん、やるしかないってこと。
歳を取れば取るほど、新しいことにチャレンジできなくなる。
つまさきももうアラサーなので、「若いうちに色々なことに挑戦」と言うならこれがきっと最後のチャンス。
怖い、怖くて仕方がないからこそ、やってみる価値がある。
たぶん。
早めに予約をすると15ドル引きだそうで。
たいした割引ではないにしても、どうせやるなら割引を使わない理由はない。
さあ、予約しよう。
と、ホームページを開くも手汗と動悸が止まらない。(これが1ヶ月前)
何度もバンジージャンプについて調べ、他人に相談し、イメージトレーニングをし、それでもなかなか踏み切れない。
予約画面を何度見たことか。
あっという間に、割引期間終了。
当日まで結局予約できぬまま。
当日も、10時すぎにクイーンズタウンに着いてから、2時間程度迷った。
でも、私が迷うことというのはだいたい最初から答えが決まっていて、誰かに背中を押して欲しいだけのことが多い。
今回だってきっとそう。
心のどこかでは、もう決心はついていた。
お金を支払う前に、イラッとするくらいテンションの高いお兄さんに念押しされた。
「いざ向こうへ行って、怖くて飛べない!と言っても返金はできないけどいいね?」
返金なんかできない方がいい。
限界まで追い込んで欲しい。
275ドルを支払い、iPadで情報入力、体重測定、でかでかと体重を手の甲に書かれ、バンジースポットへのバスを待つ。
クイーンズタウンにはAJ Hackett社のバンジーが3つ。
それぞれ特徴があって、フリースタイルジャンプのできるバンジー、着水できるバンジー、そしてひたすら高いやつ、の3つ。
今後、トラウマになって一生やらないことになる可能性があるなら、どうせなら高いのでいこう。ということで、私の選んだのはネイビスバンジー。
ネビスを経験すれば、日本の全てのバンジーを超えたことになる。
さっき書いた通り、今はリアルにバスを待ちながらブログ執筆しているわけだけど、手汗が止まらない。
そして、意識が遠くなる感覚がある。
呼吸も浅い。
たぶん今私は正気ではない。
「バンジーが怖くなくなる壺」というのが1万やそこらで売られていたら、買ってしまうかもしれない。
auショップのような店内で、全く緊張感のないニュージーランダー4人と、まるで病院で順番待ちをしているようなアジア人が私を含め3人。
現在5分前。
と、今は待ち合わせ時間を過ぎて打っているわけだけど、この5分の間で私はGoproを宿に置いてきたことに気付いた。
これだけのために持ってきたのに。
時間に遅れれば置いていかれるかもしれない。
でも、Goproなしで跳ぶわけにはいかない。
人間は追い込まれると、普段もつ力以上のものを出すことができる。
「昔は足の速かった」私は、ものの4分で宿へ戻りGoproを取ってくることができた。
さて、バスが来たようだ。