つまさき47度

『今日も嫌がらせ弁当(Bento Harassment)』レビュー

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映画『今日も嫌がらせ弁当』をシンガポールで観てきたので、翻訳のクオリティも含めてレビューします。

 

 

『今日も嫌がらせ弁当』の英語タイトル

映画『今日も嫌がらせ弁当』の英語タイトルは "Bento Harassment" です。

英語タイトルは、簡潔にパンチのある単語を使った方がわかりやすいので、「今日も」を抜いてしまうのは妥当かもね。

基本、原題よりも邦題の方が文字数が多く、邦題は少しニュアンスを込めるためにも複雑につけることが多い印象です。

 

『今日も嫌がらせ弁当』映画あらすじ

 

東京都八丈島に住むシングルマザーが、反抗期の娘を「ぎゃふん!」と言わせるべく、3年間嫌がらせ弁当を作り続けたというストーリー。

篠原涼子が母親役を務めます。これがまた、美人なんだけど鬼感も出ているし、体調を崩したシーンの顔色の悪さも絶妙だし、いいキャスティングでした。

後半は「ええ話や…」という感じで、思わず涙してしまうような展開もあり。

 

2019年6月28日に全国公開された映画です。

 

八丈島八丈町ってどこ?

映画の中でも「ここも東京だけどな」という、自虐めいた発言が多く出てきます。

八丈町は「東京都」の括りではあるけれど本島とはかなり離れており、飛行機でも50分ほどかかると映画の中で紹介されていました。

つまり、ものっそい田舎の町。中学校が3校、高校が1校しかないようです。

 

シーフードなど美味しいお料理も食べられるみたいなので、つまさきは日本国内で島に観光に行ったことがないので、行ってみたいですね。

 

対面してしまうと素直になれないあるある

 

反抗期の娘が、お母さんと歩み寄りたい気持ちはあるんだけど、どうしても顔を見合わせてしまうと変な態度を取ってしまう…と悶々としているシーンがあって。

いや、むしろほぼ最後までその状態なんだけど、これが私はものすごく理解できる。

親に対してだけでなく、誰に対しても、本当はもっと優しく接したいし、後から自分の行動を振り返って「もっと良い言い方できたよな~」とか思うんだけど、それでもまた同じようなことを繰り返してしまう。

何なんだろうね。

 

反抗期娘はこれを「書く」という行為で埋めようとする。私も「書く」方が自分の本当の気持ちを伝えられることが多く、今までも割と書くことに頼ってきた。 

家族にもできるだけ手紙で気持ちを伝えるようにしているし、その他の場面でも気持ちを話すよりも書いた方が素直になれる。

こういう得意不得意(というか自分の特徴?)は、理解しておいた方がいいよなあ、と思うのです。

 

英語字幕のクオリティ

英語字幕は、問題ないクオリティでした。

しかし、映画の公開時ではなく恐らくブログが書かれていた当時流行っていた日本のお笑い芸人のネタなどが複数登場していて、「これ、外国人はわからないだろうな…」と思うこともしばしば。

つまさき的にも、「これ、古っ!!」と思うほど。

(小島よしおとかダンディ坂野とか日本エレキテル連合とか…いつ流行ったんだっけ?)

しかし、これらが画面に出てる以上、文化翻訳するわけにもいかず、そのままのネタが使われていました。つまり、この映画は全く日本について知らない人には理解するのが難しいかもしれないね。

 

実際に直訳以外の訳が見られた部分は、「トイレ入ってるとこ見られてるくらい恥ずかしい!」みたいな台詞。英語では、「公衆の面前で裸になるくらい恥ずかしい」というような表現になっていました。

何でだろう。トイレ入ってるところ見られるよりも、公衆の面前で裸になるところ見られる方が恥ずかしくない?つまり、英訳だと恥ずかしさがパワーアップしている感じ。

 

そして、後半のシーンで反抗期娘が大きな二段の弁当箱を開けるシーンがあって。

周りの生徒が「(下の段は)ご飯かな?」と言うのですが。

この説明だけでも、日本人なら「ご飯かな?」=「お米かな?」という意味だと理解できると思うんだけど、ここの英訳は "Lunch?" と訳されていました。

大きなミスは、ここだけかな。

 

あとは、「ぶんまぜる」という言葉のニュアンスを込める英語がなく "mix" という単語がそのまま使われていたりしているのを見て、「日本語のニュアンス伝えるのって難しいよな~」なんて思いました。

だからこそ、映画はオリジナルの言語で観られるといいよね。

 

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まとめ

 

コメディ要素たっぷりだけど泣ける要素もありの『今日も嫌がらせ弁当』、ぜひ観てみてください!